パーソナルソング♪

ご無沙汰しております!ミセラは元気でっす!

日々、音を通してたくさんの方々と交流し、いっぱいの感動や発見にあふれた、充実した毎日を送っています♪

そんな音生活の中で気づいたことなど、少しづつここに記録しておきたいと思います。

 

今日は、すべての人の心の中にある『パーソナルソング』について。

二年半前より関わらせていただいている高齢者施設での音楽療法でのお話です。

こちらでは毎週、いくつか施設より選出したクライアントさんによるグループセッションを行った後、月に数回、寝たきりや移動が困難な方のお部屋を訪れて、個人セッションを行っています。

そのほとんどの方が言葉でのコミュニケーションが取れず、意志表示もほとんどできない状態におられるのですが、歌や音には、とても敏感な反応を返してくださいます。

まずは、100歳のおばあちゃんYさん。ほとんどの時間眠っておられ、ベッドサイドから童謡や唱歌を歌いかけてみるものの、ほとんど反応がありません。
そこで、Yさんの故郷の民謡『炭坑節』を三味線で歌ってみると、、、

ぱちんっ!と何かが弾け開いたように、目を見開き意識ははっきりとして、瞳からは涙があふれ、泣いているのが笑っているのか、顔をしわくちゃにして声をあげられたのです。

そこからYさんの人生が走馬灯のように蘇ってきたかのような、いろんな情景がYさんの中からあふれでてきました。

目は輝き、お顔にはなんともいえない歓喜の表情が、温たかさととともによみがえってきたのです。

私はただ、Yさんの人生の濃密さに、深さに圧倒され、感動の中で歌い続けていました。。

故郷の民謡、『炭坑節』によって、他のどんな歌でも開かなかったYさんの心の扉が開いたのです。

幼き頃より、故郷の村か街で、家族や人々が歌い踊るのを何度となく聞いておられたのでしょう。

この曲をとおして、たくさんの大切な思い出をお持ちなのでしょう。。

それから彼女のお部屋を訪れる時は、必ず『炭坑節』を歌いました。満ち足りた表情でうなずかれたり、調子のよい時には手拍子をされることもありました。

そうして、この歌の中で微笑みあい、心をひとつにする時間をしばらく過ごした後、Yさんは安らかに旅立ってゆかれました。

 

また、94歳のおじいちゃんTさんは、訪れる家族もおられず、孤独のためかいつも何かを口に入れてしがんでおられました。

彼には『竹田の子守歌』始め、昔聞かれたであろう子守唄をやさしく歌い掛けると、いつも安心してすーっと眠りにつかれました。

母の愛に包まれて、安心して眠る子のように。。

どんな状態にあっても、そこに生命があるかぎり、心に届く歌がある。

私はそんな確信を得ました。

 

パーソナルソング、その歌は、心の扉を開く鍵。

人生の終末期におられる方々へ、おひとりおひとりの心に眠る歌ーパーソナルソングーを見つけ出し、その方の心へと歌いかける人でありたいと思っています。

 

あなたのパーソナルソングはなんですか?

そっとミセラに教えてください。

その歌は、どんな薬よりも有効な時があるかもしれませんよ。

 

あなたのパーソナルソングが、いつもあなたの心を温めていますように。。☆

 

Misera☆